おたより ⑨

   いつもオフィシャルサイト「向こう岸へ渡ろう」楽しみに拝見してます。
   今日のおたより(※「おたより」⑧)で「沈黙」は日本でも外国でも映画化されていますが、どちらもキリスト信仰のない製作者たちが作った映画でした。ということですが、マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」は素晴らしい映画でした。マーティン・スコセッシ監督がこの小説に惹かれたのは、作者である遠藤周作が自分と同じカトリック信者だという点が大きいと言われてます。原作に出会ってから映画化まで28年、これだけでもすごいです。熱烈なカトリック信者だと思います。少し気になってメールしました。

 

   森下先生、津山に行かれたんですね。私は、9月20日に、生まれて初めて、津山鶴山公園へ行きました。森下先生が行かれた、津山洋学資料館、あおば教会など、知ってたら、行けただろうに、残念です。鶴山公園では、観光ボランティアガイドの得能良平様が、津山の歴史、丁寧に説明、解説していただきましたが、森下先生の投稿を読みましたら、次回いくときは、津山洋学資料館を、必ずや訪ねて、津山の歴史の勉強をしたいと思います。

 

   こんにちは。お久しぶりです。十勝岳の紅葉が綺麗ですね。もう冬近く寒いでしょうね。福音の旅した頃、幾寅青果でライハ(※ライダーハウス)に泊まり、十勝岳山麓でニンジン掘っていたのを思い出します。8月に教会にて先生からガラシャ夫人や奥様のお話など拝聴しました。茶話会にてお話も出来て、良い夏の思い出となりました。森下先生と私は年もほぼ同じで驚いてます。異母兄弟のようですね。ご自身創作もされるし、なかなか奥が深い方です。三浦綾子さんの名付けた橋の名前の記事に、愛の香りをかんじますね。私も三浦夫妻や北海道の知らないことで、知って嬉しいことがカバさんから多く発見されて、時々先生のブログを観て癒やされております。それでは時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。シャローム

 

   こんにちは。
   すっかり秋も深まってまいりましたね。CDが届きまして、嬉しくて思わずペンを取りました。本当はもう少し前から購入する予定でしたが、二度も送信に失敗して、タイミングを逃していました。そうこうしているうちに10月12日を迎えてこの日を記念に三度めの送信~成功しました!!
   今までのCDもいつも実家に行く車の中で聴いていました(5枚持っているCDを繰り返し聴いておりました)。今までは月に一度か二か月に一度帰る程度でしたが、実は私の父も8月に旅立ってしまい、先月までは毎週実家に行っていました。10月に入ってからは少し間隔が開いてきましたが、雪が降るまでは出来るだけ行こうと思っています。
   毎週のように森下先生のお話を拝聴しブログは毎号拝見していますので、たびたびお会いしているような感覚です。実際はもう一年近くお会い出来ていないのです。
   遠くに見える大雪山連峰はてっぺんに微かな雪をかぶり始めました。来年はあの大雪山めがけて旭川へ足を運ぼうと思っています。そして安心して森下先生をこの町へ迎えることができる日常が早く戻ることを願っています。

 

森下先生
   先日のブログの十勝岳の見事な紅葉・黄葉に釘付けになりました。写真と共に文学散歩をゆっくりと楽しませていただきました。道内は綾子さんのいのちが薫る場所ばかりなのですね。
   お父さまの七七日忌をお迎えになる頃となり、あらためて「あなたとぼくと宙返り」を読み直したり、森下清様のことを思い巡らせたりしております。30歳の頃のイケメンのお父様は、森下先生とうりふたつ。くわえたばこでポーズを決めているお父様は銀幕のスターのよう。そして、どのエピソードも何故か森下先生と重なります。
   ご葬儀の前のふたりきりの午前四時。「髭剃りを交えながら二人で笑い合える親子になりたい」と思ったら涙が出てきました。「決して軽業などではなかった人生を確かめ合える親子でありたい」と気付いたら、もっと涙が出てきました。
   ご葬儀の折、号泣しながらお戒名のお話しをなさったお坊様。尋常ではありません。戒名の一文字一文字と清様の人生があまりにも重なり過ぎて、大量の涙となって溢れ出てしまったのではないでしょうか。「あなたの不在に 世界が剃られている」辛い時間は、「宙返り」できる日の為に準備されている、と思えるようになりたいです。
   ところで「手をつないで、渡らせてあげなさい」と、お父様はどうして小学校低学年の辰衛少年に頼んだのでしょう?私が同じ場面に遭遇していたら、「ちょっと待ってて。手伝ってくるから」と、自分がおばあさんの手をつないで道を渡る手助けをしたと思うのです。お父様にその時の真意を伺ってみたいところですが、少なくとも、すぐに出て行って助けることができなかった辰衛少年を責める気持ちだけは微塵もなかったと思います。お父様は誰よりも「信じる力」が強い方だったのではないか?と感じるからです。「手をつなぐ」ことをあらためて問われているこの時代に、お父様は森下先生を通して、私達に示唆と励ましを下さったのですね。
   森下清様へ 「森下先生は全然お父様に負けてないと思います~~~」                       感謝と共に

 

森下先生
   「食べ物と健康についてのたわごと」の配信、ありがとうございました。同封の本、もしよろしければご高覧ください。

※『血液をきれいにして病気を防ぐ、治す  50歳からの食養生』森下敬一著(講談社+α新書・2016)という本が同封されていました。著者には国際自然医学会会長・お茶の水クリニック院長の肩書がついていて、新しい血液生理学を土台にした自然医学を提唱し、癌、慢性病、難病に苦しむ多くの人々を根治させ国際的評価を得ている方だそうです。同じ森下姓ですが、残念ながら親戚でも知り合いでもありません。人間のからだにおける、食べ物→血液→体細胞という基本的プロセスから、食事を変えることで血液を変え、病気を防いだり、治したりするという方法のようで、とても参考になる良い本でした。ありがとうございました。

このブログを書いた人

森下 辰衛
森下 辰衛三浦綾子読書会代表/三浦綾子記念文学館特別研究員
 1962年岡山県生まれ。1992年から2006年3月まで福岡女学院短大および大学で日本の近代文学やキリスト教文学などを講義。2001年より九州各地で三浦綾子読書会を主宰、2011年秋より同代表。
 2006年、家族とともに『氷点』の舞台旭川市神楽に移住し、三浦綾子文学館特別研究員となる。2007年、教授の椅子を捨て大学を退職して以来、研究と共に日本中を駆け回りながら三浦綾子の心を伝える講演、読書会活動を行なっている。
 著書に『「氷点」解凍』(小学館)、『塩狩峠』の続編小説『雪柳』(私家版)、編著監修に『三浦綾子366のことば』『水野源三精選詩集』(いずれも日本基督教団出版局)がある。NHKラジオ深夜便明日への言葉、テレビライフラインなどに出演。