2020年9月29日(火) / 最終更新日時 : 2021年9月7日(火) 森下 辰衛 遠藤周作 遠藤周作と三浦綾子 ―「ルオーの中のイエス」と『ひつじが丘』 三浦綾子は1922年4月生まれ、遠藤周作は1923年3月生まれでしたから、二人は同学年でした。多くの共通点と多くの対照的な面を持ったこの二人は、日本のキリスト教作家として最も多くの読者を持っていた二人でもありました。今日9月29日は遠藤周作の命日です。ルオーを仲介にして二人のことを少し考えてみました。
2020年9月29日(火) / 最終更新日時 : 2020年10月28日(水) 森下 辰衛 おたより おたより ⑦ 最近いただきましたおたよりから、いくつかを紹介させていただきました。温かいお励ましをいただいて、書いております。花の絵も葉書でいただいたものです。
2020年9月26日(土) / 最終更新日時 : 2020年9月26日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 洞爺丸遭難事件と『氷点』 『氷点』の懸賞小説入選が決まって間もなく朝日新聞からの依頼で、新聞小説の一日分三枚半を三枚強に書き直すことになったとき、光世さんが洞爺丸遭難事件のことを入れてはどうかと提案して、二人は函館まで行って調べることにしました。エッセイ集『それでも明日は来る』を見ますと、『氷点』連載半年ほどたった昭和40年5月、三浦夫妻は函館教育大学の美術の教授渕上巍氏を紹介されて、体験談を聴きました。
2020年9月26日(土) / 最終更新日時 : 2020年9月26日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 洞爺丸台風と洞爺丸遭難事件 洞爺丸遭難事件は、1954年(昭和29年)9月26日に青函航路で台風第15号(洞爺丸台風)により起こった、日本国有鉄道(国鉄)の青函連絡船洞爺丸が沈没した海難事故である。死者・行方不明者あわせて1155人に及ぶ、日本海難史上最大の惨事となった。
2020年9月25日(金) / 最終更新日時 : 2020年9月25日(金) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 『塩狩峠』刊行52年 ― 生き続ける馬鹿力 1968年9月25日、新潮社から『塩狩峠』が刊行されました。新潮文庫として刊行されたのは1973年5月29日。※単行本は9・2・5、文庫本は5・2・9と逆並びになっていて、今日はちょうど52年経った9月25日です。3年後の1976年、新潮社は文庫フェア「新潮文庫の100冊」を始めました。
2020年9月24日(木) / 最終更新日時 : 2020年9月24日(木) 森下 辰衛 辻邦生 ただ一輪の薔薇 ― 辻邦生の啓示 辻邦生は1925年9月24日東京に生まれ、57~61年のフランス留学を経て、63年『廻廊にて』で本格的にスタートした日本人の作家(1999年没)ですが、彼の思想の基盤はリルケやトーマス・マン、プルーストなどを中心にしたドイツ、フランスの文学にありました。1959年、辻はギリシャのアクロポリスの丘で決定的な経験をしました。
2020年9月23日(水) / 最終更新日時 : 2020年9月24日(木) 森下 辰衛 水野源三 千曲川のほとり ― 源三さんの坂城と小諸の柳澤さん 源三さんは1937(昭和12)年、この町に生まれ元気に成長しますが、9歳のとき赤痢の高熱による脳性麻痺で、首から下と言葉の自由を失いました。50年に受洗。55年頃からは五十音表を使って瞬きで詩作を始め、75年に榎本保郎牧師らの尽力で第一詩集『わが恵み汝に足れり』が出版されました。以下全部で四冊の詩集が刊行されましが、84年、47歳で召天しました。
2020年9月22日(火) / 最終更新日時 : 2020年11月9日(月) 森下 辰衛 星野富弘 いつも前を歩いてくださっている方 ― 富弘さんとの対談の思い出 2012年9月22日土曜日は生涯忘れられない素晴らしい日でした。この日の午後、群馬県みどり市の富弘美術館で、星野富弘さんと共に講演と対談をさせていただきました。2012年は東日本大震災の翌年で、年の前半は被災地に綾子さんの本を贈ろうという活動をしましたが、もう一つの大きな行事が、三浦綾子記念文学館と富弘美術館が交換展、という年でした。
2020年9月20日(日) / 最終更新日時 : 2020年9月21日(月) 森下 辰衛 三浦綾子読書会 “祈りのマスク”~信州小諸から この素晴らしい詩画は、千曲読書会の及川尚子さんの作品です。今日はこの及川さんご夫妻が営んでおられるギャラリー・懐石喫茶“麦の家”で、zoom礼拝を共にさせていただきました。詩画、服飾、料理等、多くの賜物をお持ちの及川さんですが、コロナで活動が制限された中で、祈って与えられたのが“祈りのマスク”でした。
2020年9月19日(土) / 最終更新日時 : 2020年9月19日(土) 森下 辰衛 プライベート 「手をつないで、向こう岸へ渡りなさい」ー 父の思い出 ある日、父と二人、車で町に出た時でした。青果市場の前あたりで、父が不意に道脇に車を停めました。そして、「たつえ、あの人の手を引いて、渡らせて上げなさい」と言うのです。見ると、車の前で、目の不自由ならしいおばあさんが道を渡ろうとして困っていました。私はまだ子どもで、出て行けませんでした。父はしばらく私を促していましたが、私が出ないと見ると、車を下りて、そのおばあさんの手を引いて渡らせて上げました。車に戻った父はもう何も言いませんでした。