2020年12月2日(水) / 最終更新日時 : 2020年12月3日(木) 森下 辰衛 詩 シオン、彼は君の名前を呼ぶ 君が生まれる何億光年も前から、彼は君の名前を呼んでいた。 シオン。 君の名前は、世界のどんな名前よりも美しい。 永遠から永遠まで、 彼が呼ぶ名前、 彼が愛する名前だから。 君の名前は、彼の遥かな愛。 君の名前は、彼の深い計画。 君の名前は、彼と一緒に歩く旅の目的地点。
2020年11月5日(木) / 最終更新日時 : 2020年12月3日(木) 森下 辰衛 詩 ぼくはおなら ぼくはおなら ぼくはおなら くさいといわれ きたないといわれ はしたないといわれ ぶさほうといわれ きらわれもののぼくだけど
2020年9月14日(月) / 最終更新日時 : 2020年9月15日(火) 森下 辰衛 詩 あなたとぼくと宙がえり お父さん、もう一度 宙がえりしよう 明日 あなたを燃やす 窯の中で すべてが弾け飛ぶ炎熱のなかで、 宙がえりしよう
2020年7月3日(金) / 最終更新日時 : 2020年9月14日(月) 森下 辰衛 コロナの時代に 国境の河は深い 国境の河は深い。 河の向こうにいる、きみ。 河のこちらにいる、ぼく。 故郷では、会いたいと思えばすぐに、走って行けた。ぼくたちは、いつでも会えた。でも、今は二人の間に、国境の深い河がある。この河を越えられなかったのは、君だったのか、ぼくだったのか? 果てしなく続く、国境線の向こうとこちらで、ぼくたちは、心の中で呼び合うだけ。
2020年4月28日(火) / 最終更新日時 : 2020年9月14日(月) 森下 辰衛 試作的思索 みずうみ/これは戦争なんだから 昔は良かったと言うのはやめよう 戦争や貧困や公害病や 言い難き苦難を苦しみつつ生き 亡くなった人々の魂が 今も私達に叫ぶから