伝えられなかった「最後のメッセージ」 弾圧の時代を生きた元教員が遺した原稿

    北海道新聞の佐竹直子さんからおたよりいただきました。佐竹さんは『銃口』の北海道生活綴方連盟事件の被害者の先生たちが残した資料を丹念に後づけ事件の実像に迫った『獄中メモは問う 作文教育が罪にされた時代 』(道新選書)で日本ジャーナリスト会議賞、地方出版文化功労賞奨励賞を受けられました。釧路時代は、釧路三浦綾子読書会にも来てくださりお話してくださったこともあります。最近また、すばらしい記事を書かれました。数か月前に紹介した生活図画事件の松本五郎さんについてのものです。ぜひお読みいただければと思います。以下、佐竹さんの生き生きとしたエネルギッシュな文章には、うれしくなるものがありますし、プライバシーにかかわる問題もなさそうですので、ほぼそのまま載せます。

   森下辰衛先生。

   大変ごぶさたしております。北海道新聞佐竹直子です。その節は大変、大変、お世話になりました。
2019年7月に札幌に異動になり、今は、「くらし報道部」という生活関連の部署で働いています。旭川が近くなったのでごあさいつにうかがいたいーと思っているうちに、コロナになってしまい、ご無礼、申し訳ありません。
 読んでいただきたい記事があります。
 綴方事件同様の教育弾圧、生活図画事件の逮捕者の1人、松本五郎さんが昨年10月、99歳で亡くなりました。その関連記事を、道新電子版用に執筆し、昨日、アップされました。
 ご遺族が、五郎先生が、病のため実現できなかった最後の講演用の原稿の原本を私に送ってくださいました。五郎先生の遺言を社会に 伝えることを託されたと思っております。
 電子版は、道新のご購読者であれば無料で登録することができます。未購読者も途中までは読めます。
  記事はこちらです↓

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/499177?rct=s_digitalはこちらです↓

 五郎先生の最後の訴えは、現代社会と通じるものがあります。1人でも多くの方に伝えたいーと思っているのですが、この電子版の場所がみつけずらい(><)。上記アドレスに、松本五郎さんの最後の言葉があるという情報を、機会があれば、森下先生のお仲間に拡散していただけないでしょうか。
 悔恨すべき歴史を繰り返さないために。それが五郎先生の願いだったと思っています。
 大変ごぶさたしておきながら、ずーずーしいお願いと知りつつ、どうぞよろしくお願いたします。
 生活図画事件の逮捕者のうち生存者は、これで旭川の菱谷良一さん(99)お1人となりました。親友を失った悲しみで菱谷さんがお元気がない様子なのが心配です。託された言葉を、伝える責任を感じております。
 どうぞ、よろしくお願いします!

 佐竹直子

 

このブログを書いた人

森下 辰衛
森下 辰衛三浦綾子読書会代表/三浦綾子記念文学館特別研究員
 1962年岡山県生まれ。1992年から2006年3月まで福岡女学院短大および大学で日本の近代文学やキリスト教文学などを講義。2001年より九州各地で三浦綾子読書会を主宰、2011年秋より同代表。
 2006年、家族とともに『氷点』の舞台旭川市神楽に移住し、三浦綾子文学館特別研究員となる。2007年、教授の椅子を捨て大学を退職して以来、研究と共に日本中を駆け回りながら三浦綾子の心を伝える講演、読書会活動を行なっている。
 著書に『「氷点」解凍』(小学館)、『塩狩峠』の続編小説『雪柳』(私家版)、編著監修に『三浦綾子366のことば』『水野源三精選詩集』(いずれも日本基督教団出版局)がある。NHKラジオ深夜便明日への言葉、テレビライフラインなどに出演。