2020年6月15日(月) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 「向うに見えるのが知床だよ。ゴメが飛んでいるだろう」 斜里の海で ① オホーツク海に面したS町に着いたのは、ちょうど昼頃であった。駅前を出たわたしの影が、地に黒くクッキリと短かったことを覚えている。 1949年6月のはじめ、堀田綾子はオホーツク海の「S町」(斜里)に出かけて行きました。結核発病後も数年間婚約をそのままにしていた相手西中一郎の家を訪ね、結納金を返して婚約解消し、死のうと思い定めていました。
2020年5月23日(土) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 新緑の常磐公園を歩く 常磐公園は旭川市常盤町の石狩川の川中島を利用して造成され、1916(大正5)年開園した広さ15・85ヘクタールの公園で、ハルニレやドロノキを中心に在来の巨樹の美しい林や千鳥ヶ池、白鳥の池などがあり、1989年には日本の都市公園百選にも選ばれています。
2020年5月22日(金) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 ハジマリニ老人ガ二人バスヲ待ツテヰタ - 『海嶺』の始まりの地・小野浦 その講演会の翌日5月22日、名古屋聖文舎の田中啓介さんが三浦夫妻を知多半島に案内し、美浜町小野浦の「岩吉久吉音吉頌徳記念碑」を訪れ、この三吉のことを教え、小説にしてもらいたいと頼みました。 この記念碑は7年前の1961年4月5日に建立され、西ドイツのハース大使も出席して除幕式がおこなわれました。それにはこのような逸話が残っています。 1960年の8月、熱い西日の照りつけるバス停でバスを待っていた一人の老人がいました。
2020年5月20日(水) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 星野富弘 Silver trace of God’s wind 一度きりの出会いの日 2003年9月、星野富弘さんは旭川を訪れました。15年前の1988年5月20日、綾子さんが群馬県の富弘さんを訪ねて対談したとき、今度は富弘さんが旭川にお出で下さいと言ってくれたからです。その秋、綾子さんが天に召されて四年が経とうとしていました。富弘さんはこの日、念願の塩狩峠を訪れました。そしてその記念に「塩狩峠に咲いていた野菊」という詩画を描きました。
2020年5月17日(日) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 神さまって、エコひいき! 苛酷な冬も、美しい春も、みんな神がくださるのだ。苦難も喜びも、みんな神の計らいの中にあるのだ。「冬来りなば春遠からじ。下血また感謝すべし」癌をわずらったことは、やはり神のめぐみだと思う。神が私をえこひいきしていられるのだと思う。復活のキリストを仰いで歩むべし。
2020年5月13日(水) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 桜散る神楽岡公園を歩く 2020年5月12日、桜散る神楽岡公園周辺を歩く文学散歩へようこそ。『草のうた』『銃口』『この土の器をも』「雨はあした晴れるだろう」など舞台になっています。
2020年5月10日(日) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 海に満ちる光 ― 『母』小林セキの命日によせて 小説『母』の物語は、この半月ほど前の昭和36年4月のある穏やかな日の午後、セキが、訪ねて来た人に向かって自分の一生を物語るという形式を採っています。この語りの舞台、セキが晩年を過ごした場所は、多喜二の姉である長女チマの嫁ぎ先である佐藤家の離れでした。眼下の小樽の海から石狩湾を挟んで向こうに「増毛のほうの山」が見えました。
2020年5月9日(土) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 見本林の春 2020年5月9日午前、三浦綾子記念文学館のある旭川市神楽の外国樹種見本林とその周辺を歩きました。文学館やストローブ松などの王道は今回は除いて、普段あまり見ない角度やいのちを撮りました。
2020年5月8日(金) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 三浦綾子と天国の希望 下 『千利休とその妻たち』では、キリシタンの聖堂に行って説教を聴いてきたおりきが、その話を利休に聞かせるくだりがあります。「天国(はらいそ)に人が入るためには、狭い門より入らねばならぬと伺いました。狭い門から入るためには、すべての持ち物を捨てねばなりません。身分という持物も、財産という持物も、傲慢という持物も、美形や学問という持物など、持っては入れぬ狭い門をくぐらねば、天国に入れぬと承りました。それらの荷は、天国では何の役にも立ちませぬ。」
2020年5月4日(月) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 忠別川の橋 ― 遡る春 旭川は川の集まる町。その一つ、忠別川の橋の風景を、旭川駅裏のクリスタル橋から、旭川空港に近い東神楽橋まで撮影しました。