2020年8月6日(木) / 最終更新日時 : 2020年8月6日(木) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 広島の母、浦上の母 ― 平和の祈りへ 『銃口』で、昭和20年8月21日、北森竜太と山田佐登志曹長は金俊明に助けられて下関へ帰還しました。その後、山田は広島に、竜太は旭川に帰って行きました。その竜太のもとに、しばらくして広島の山田から手紙が届きました。山田は原爆で跡形もなくなった家のあった場所に立って呆然としました。母は死んだと思いました。しかし「絶対この場にいたとは限らない。勝手に決めて絶望するのは止めろ」と言って励ましてくれる人がいました。