2021年4月21日(水) / 最終更新日時 : 2021年4月21日(水) 森下 辰衛 プライベート すこし春~近況 皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか?長らくブログはお休みしておりますが、春になった旭川で元気にしております。先週の10日土曜日は、三浦綾子読書会のオンライン委員会の皆さんが多くの労をとって準備して下さった初めてのオンライン講演会でした。これからの読書会の一つの柱にもなるかも知れない活動、その第一回ですから、久しぶりに少し緊張して準備しました。
2020年8月24日(月) / 最終更新日時 : 2020年8月24日(月) 森下 辰衛 シモーヌ・ヴェイユ シモーヌ・ヴェイユと三浦綾子 今日8月24日はフランスの思想家シモーヌ・ヴェイユが亡くなった日です。1943年、第二次世界大戦中に英国アシュフォードで、彼女は34歳で客死しました。「戦後フランスの精神的再建への青写真」の作成に最期の力を注ぎながらも、彼女にとってナチスドイツに蹂躙され傷つけられた祖国の苦しみを感じつつ離れてあることは、強い痛みでもありました。
2020年8月19日(水) / 最終更新日時 : 2020年8月19日(水) 森下 辰衛 三浦綾子読書会 「マッテイルコトハ、ジンセイノタノシミ」― 文学館読書会再開 昨日8月18日13時半から約2時間、三浦綾子記念文学館での読書会を再開しました。2月以来半年ぶりの、まさに“待ちに待った”例会になりました。課題は『天北原野』上巻「藤八拳」の章の前半25ページほど。いつもの半分ほどの7人の参加者でしたが、全員マスクをして1ページずつ輪読し、10分ほど置いて、のち語り合いました。
2020年4月27日(月) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 文学散歩 大鵬の少年時代と『天北原野』― モデル仮説 大鵬(納谷幸喜)は1940年(昭和15年)5月29日、樺太の敷香(しすか・現ポロナイスク=ロシア・サハリン州)で生まれました。父は革命を逃れて南樺太に亡命して来たウクライナ人マルキャン・ボリシコ、母は日本人納谷キヨ。しかし、終戦期の混乱で父と生き別れになり、45年8月、母と二人で稚内に引き揚げて来ます。5歳でした。このとき二人が乗った船が小笠原丸。
2020年3月20日(金) / 最終更新日時 : 2020年7月4日(土) 森下 辰衛 三浦綾子を読む 春を待つこころ ― 『天北原野』から 週の初めの日、朝早く、まだ暗いうちに、マグダラのマリアは墓に行きました。そして墓の外に立って泣いていました。彼女がこの世でただ一人愛する人、彼女にとっての命であった存在、彼女の心をその愛で満たしてくださった唯一の方が無残にも、死によって彼女から取り去られたからです。彼女はその人の墓に来ました。そこにあるのは彼女の愛の希望が本当の終わりになったことの確認だけでした。