青春の旅の終わりの夢、愛の使命に目覚める朝 オンライン講演会『道ありき』③のご案内

   旅の終りの今朝見たる夢淋し生きよと三度君に告げゐつ  三浦光世

それはどんな旅だったのでしょうか。出張であったのか、私事の旅であったのか、それは判然としませんが、光世さんには光世さんの旅があったのです。そしておそらくは青年期という一つの旅の終わりを感じていたのでしょう。綾子さんへの愛が内実を持って育ち、「愛するか?」と問われるべき朝が来ていたのでしょう。出会いから一年後の昭和三十一年の七月の朝、光世さんは綾子さんがありありと死んでしまう夢を見ました。光世さんは本当に淋しかったのです。しんとするような、こころの底の深いところに冷たいものが沈んでくるような、耐え難い淋しさだったのでしょう。この淋しさから「生きよ」という宣言に至る心の道程は、かけがえのないものとしてその人を愛している自身の心の発見と愛することの使命の確認でもあったのだと思いますが、それはまた、彼自身が腎臓結核や膀胱結核で苦しみ、血の中でもがいていたときに聞いた声をもう一度思うことでもあったでしょう。この時期の光世さんの短歌も使いながら、光世さんにとっての綾子さんとの出会いの意味も探ってみたいと思います。

   12月11日(土)14:00 ZOOM お申込みはshige_hiyo@cloud.com(日吉)