三浦綾子、最後の祈り~『銃口』下

   『銃口』は三浦綾子の最後の祈りでした。全身全霊をこめた、最後の命を絞りつくすようにして注ぎ出した、この国のために捧げた祈りでした。昭和の戦争を体験した者であるからこそ、作家人生と地上の人生の終わりに臨んで、語っておかなければならない遺言でもありました。たぶん多くの遺言は、その人の最後の祈りでもあるでしょうが、三浦綾子においては『銃口』がそれでした。国のこと、戦争のこと、教育のこと、東アジアの和解と平和のこと。でも、それ以上に、庶民が苦難の時代のなかで、ただ良い心で人間として生きたかっただけなのに、それを許さなかった権力の暴虐と、それが許されなかった悲惨と。しかしその中で、にもかかわらず人間として生きようとする心の高貴さと、その生が放つ圧倒的な光芒。
   坂部久哉、山田佐登志、金俊明、近堂弘。主人公北森竜太が出会う人物たちを通して放たれるその光は、昭和から平成の時代を貫き、そして今の私たちの道の光にもなります。三浦綾子が私たちに、その命ごと遺し与えてくれた希望。それを、読みましょう。  

   今週土曜日、10月16日(土)14:00~  東京中野読書会主催の講演会で『銃口』下巻についてお話しします。

開催日時: 10月16日(土)14:00から(2時間以内で予定)
作品:『銃口(下)』
お申し込み先: gospelerpine@yahoo.co.jp(松下)
お申込みの期限: 10月15日(金)中
参加費:1000円
 
インターネット上での参加について:ZOOMによるライブ(当日の生配信)のみです。録画(アーカイブ)のYouTubeなどでの放映は御座いません。講演会終了後講演DVDを別途販売いたします。(DVDの申込先:森下代表か松下まで)
森下辰衛代表 shiokaripass@gmail.com
※講演視聴のお申込みをくださった方には追って松下からZOOMの接続に必要な情報(URLなど)と振込先の情報をお送りします。またZOOMの練習をご希望される方は個別に松下にご相談下さい