三浦綾子研究・資料文献

研究書単行本

『心を詩う作家 三浦綾子の世界』 佐古純一郎 1977・3 主婦の友社

『三浦綾子の世界 小説の舞台を写真で綴る』金巻鎮雄 1984・11 総北海

『燃える花なれど 三浦綾子の生涯と文芸』水谷昭夫 1986・4 新教出版社

『愛の証しの文学』久保田暁一 1987・3 だるま書房

『三浦綾子のこころ』 佐古純一郎 1989・10 朝文社

『三浦綾子-愛と祈りの文芸』水谷昭夫 1989・12 主婦の友社

『三浦綾子論-「愛」と「生きること」の意味』黒古一夫 1994・6 小学館(2009・5増補版・柏艪舎)

『拝啓 三浦綾子様』東竜 1994・9 近代文藝社

『三浦綾子の世界-その人と作品』久保田暁一 1996・4  和泉書院

『三浦綾子-いのちへの愛』(北海道文学ライブラリー)北海道文学館編1998・5 北海道新聞社

『平成10年度神楽公民館講座『三浦綾子・人間と風土』集録集』旭川市神楽公民館1998・2 旭川市神楽公民館

『三浦綾子に出会う本』1999・6 いのちのことば社

『心の母三浦綾子 神は愛なり』佐々木弘 2000・10 教文館

『三浦綾子人間と風土論 神楽公民館講座「三浦綾子・人間と風土」集録』旭川市神楽公民館2001・1旭川市神楽公民館

『「お陰さまで」 三浦綾子さん一〇〇通の手紙』久保田暁一 2001・3 小学館文庫

『三浦綾子研究』 上出恵子 2001・3 双文社出版

『『氷点』『続氷点』百科』(三浦綾子百科シリーズ1)三浦綾子研究会編2001・3 旭川市神楽公民館

『『積木の箱』百科』(三浦綾子百科シリーズ2)三浦綾子研究会編2001・4 旭川市神楽公民館

『評伝三浦綾子-ある魂の軌跡』 高野斗志美 2001・10 旭川振興公社

『『積木の箱』『果て遠き丘』『青い棘』『銃口』百科』(三浦綾子百科シリーズ3)三浦綾子研究会編2002・3旭川市神楽公民館

『三浦家の居間で』宮嶋裕子 2004・1 いのちのことば社

『三浦綾子の癒し-人間学的比較研究』荒木正見編著 2004・3 中川書店

『「氷点」を旅する』三浦綾子記念文学館編 2004・6 北海道新聞社

『日本の作家100人 三浦綾子-人と文学』岡野裕行 2005・11 勉誠出版

『三浦綾子最後の小説「銃口」を読む-綴方事件とそのモデルたち-』佐藤将寛 2006・8 柏艪舎

『塩狩峠、愛と死の記録』中島啓幸 2007・7 いのちのことば社

『神さまに用いられた人 三浦綾子』宮嶋裕子 2007・10 教文館

『塩狩峠に生かされて-「塩狩峠」100年メモリアルフェスタ記念文集』 2009・2 同実行委員会

『三浦綾子100の遺言』込堂一博 2009・10 いのちのことば社

『三浦綾子の文学』久保田暁一 2011・12 だるま書房

『三浦綾子100の希望』込堂一博 2012・4 いのちのことば社

『「氷点」解凍』森下辰衛 2014・4・25 小学館

『聖書で読み解く「氷点」「続 氷点」』竹林一志 2014・10・20 いのちのことば社

『雪柳』森下辰衛 2018・9・15 私家版

『三浦綾子小論』片山礼子 2019・3 蒼丘書林

『三浦綾子 人と生涯と信仰と』(仮題)2019・12 日本キリスト教団出版局   *予定

書誌

『三浦綾子随筆書誌(連載含む)1964年7月~2001年3月』東延江2001・8 私家版

『三浦綾子書誌』岡野裕行 2003・4 勉誠出版

雑誌特集

『季刊創造』「三浦綾子の信仰と文学」 1977・10 聖文社

『国文学解釈と鑑賞』「三浦綾子の世界」 1998・11 至文堂

『信徒の友』「三浦綾子 人と信仰」2000・10 日本キリスト教団出版局

『百万人の福音』「追悼三浦綾子さん」200・2 いのちのことば社

『三浦綾子-じゃあ、また会う日まで―三浦綾子思い出ブックレット』2000・7 いのちのことば社

『三浦綾子-じゃあ、また会う日まで―三浦綾子思い出ブックレット』(改訂)2003・11 いのちのことば社

『綾果』第1号 2019・10 三浦綾子読書会 

写真集・アルバム

『三浦綾子―文学アルバム』1991・4 主婦の友社

『幼な児のごとく三浦綾子文学アルバム』北海道新聞社編1994・11北海道新聞社

『綾子大雪に抱かれて』道新旭川政経懇話会編1998・6北海道新聞社

『改訂版 綾子大雪に抱かれて』1999・10北海道新聞社

『永遠に……三浦綾子写真集』後山一朗・北海道新聞社編 1999・11 北海道新聞社

『写真集 遥かなる三浦綾子』近藤多美子2000・10 講談社出版サービスセンター

『生きることゆるすこと 三浦綾子新文学アルバム』三浦綾子記念文学館 2007・6 北海道新聞社

『小さなロバ-三浦綾子の舞台を旅する』2009・9石井一弘 中西出版

『愛のまなざし-三浦綾子の舞台を旅する』2019・9石井一弘 中西出版

図録

『三浦綾子記念文学館図録』1998・6 三浦綾子記念文学館

『三浦綾子 いのちへの愛』2009・8 北海道立文学館

三浦光世著作 単著

『少年少女の聖書物語』1975・11 主婦の友社

『日本全国歌人叢書第102集 吾が妻なれば』1990・5 近代文藝社

『妻と共に生きる』1995・10主婦の友社

『夕風に立つ』1999・7教文館

『死ぬという大切な仕事』2000・5光文社

『綾子へ』2000・10角川書店

『三浦綾子創作秘話 綾子の小説と私』2001・12 主婦の友社

『妻 三浦綾子と生きた四十年』2002・5 海竜社

『希望は失望に終わらず 綾子からのメッセージ』2002・8 致知出版

『二人三脚』 2004・6 福音社

『「銃口」が架けた日韓の橋』(共著)2006・10 新日本出版社

『青春の傷跡』2006・11 いのちのことば社

『三浦光世 信仰を短歌う「信徒の友」短歌欄選者40年』2010・3日本キリスト教団出版局

*他に三浦綾子との共著・対談がある

CD

朗読 中村啓子『氷点』・『道ありき』・『塩狩峠』・『病める時も』/講演『旧約聖書入門』『新約聖書入門』

映画・テレビドラマDVD

『氷点』(内藤陽子)・『氷点』(大映映画)・『氷点』(石原さとみ)・『塩狩峠』・『海嶺』・『むなしさの果てに』・『祈りと執筆の日々』・『三浦綾子の足跡』(『むなしさの果てに』・『祈りと執筆の日々』・『三浦夫妻講演-愛すること信ずること』)

批評・研究の歴史と種類

  1. 初期書評       平野謙と江藤淳・浅見淵
  2. 文学作品として    佐古純一郎・水谷昭夫・久保田暁一・高野斗志美・大田正紀・上出恵子・黒古一夫
               山本(遠藤)優子・竹林一志・森下辰衛・田中綾
  3. 人としての三浦綾子  三浦光世・宮嶋裕子・佐々木弘  *記録集・全集月報類
  4. モデル等       中島啓幸・佐藤将寛
  5. 書誌         東延江・岡野裕行
  6. 写真集・アルバム類  主婦の友社・北海道新聞社・三浦綾子記念文学館・石井一弘

三浦綾子文学研究のおおすじと今後の課題

 第一は当然ながら「氷点」によって三浦綾子が鮮烈なデビューをした時期のものである。当時の文芸批評の大御所であった平野謙による否定的な評価と江藤淳による肯定的な評価、そして懸賞小説関係者などからの多くの批評がされていったが、その後の文芸時評による短編小説などの肯定的評価などは三浦綾子の地位を確立させた。また文芸史的観点からの尾崎秀樹、キリスト教の観点からの佐古純一郎らも早くから三浦綾子に注目していた。

 第二は主にキリスト教文学の角度からの研究である。佐古純一郎のほか、水谷昭夫、久保田暁一・大田正紀らによってキリスト教の視点からの三浦綾子の人と作品へのアプローチがされ、ここから作品論的な読解研究が本格的に始まった。山本(遠藤)優子、竹林一志も主にキリスト教的視点から丁寧な作品論を書いている。

 これに対して第三は、社会派的観点からのアプローチで、高野斗志美、黒古一夫らは戦後文学としての三浦綾子という観点をテコに、作品の中にある歴史観、社会観、平和観などを中心に三浦綾子を広く探った。高野斗志美は長く社会的観点から三浦綾子を論じたが、文学館館長就任からは次第に宗教的な方へも降りていった。現文学館館長の田中綾も社会派的関心から接近して三浦綾子の短歌を研究している。

 第四は、新しい観点からの研究で、三浦綾子という一人の作家にとどまらず、社会現象としての三浦綾子、その創作方法の特異さや文学館というひとつの運動といった観点で捉えてゆく研究がされた。上出恵子、岡野裕行らによる研究がそれである。彼らの研究は書誌学的な作業を基盤に行なわれた学術的なものでもある。また、「癒し」という観点で研究した荒木正見グループの研究もある。また、WEB公開されている岩男香織による「日めくり綾子」は三浦綾子の誕生から現在までの日ごとの詳細な記録が累積されているが、補完すべき余地も大きい。

 また、落としてはいけないのが、北海道という観点からの研究である。何冊かの文学アルバムや北海道新聞社や文学館から出された文学散歩資料を含めた出版物、また、各時期の地元文芸界からの発言にも貴重なものがあるが、特に片山晴夫や東延江、山内亮史らの地元の研究者による研究も見落とせないものである。

 このほかに、個別作品の背景等の研究もある。『銃口』の背景のなった北海道綴り方教育連盟事件を丹念に調べた佐藤将寛の研究や、『塩狩峠』のモデル長野政雄の実像を探査した中島啓幸の研究などがある。
また、夫三浦光世による執筆秘話と人生の記録や元秘書宮嶋優子による人物エッセイも貴重な証言記録として良い研究資料となっている。石井一弘の労作である舞台背景写真集も丁寧で資料的に貴重である。

 三浦綾子全集各巻解説と文学館開館の1998年に出た『国文学解釈と鑑賞』の三浦綾子特集は研究のひとつの一里塚と言えるもので、さまざまな観点の研究が含まれている。また、キリスト教界からの発言や文書も多く、『季刊創造』特集号やキリスト教各誌(『信徒の友』『百万人の福音』)の特集号、いのちのことば社などからの出版物にも重要なものがある。召天20年記念で『信徒の友』も小特集。

これから

三浦綾子読書会

研究部門(文学館案内人サロン)
講師養成講座

作品年表、索引、関係者証言
作品研究、作品基礎研究、文学散歩調査

三浦綾子記念文学館

三浦光世の日記  田中綾
資料整理研究

伝記研究

研究者

岩男香織(基礎的伝記研究)、竹林一志(キリスト教文学研究)、小田島本有(文芸的作品研究)、金水敬(翻訳書誌研究)

 

*伝記研究 各時代、各側面  三浦綾子の学校、『石ころのうた』の実際と虚構、苫前、佐渡真野、教師堀田綾子

*社会派的観点からの研究   正田眞次が手掛けていた、時事と作品の関係など

*教会史的観点からの研究   日本のキリスト教伝道における役割、日本のキリスト教における位置づけなど

*三浦綾子読書会についての研究  歴史、働き、影響など、および三浦綾子読書会の可能性

*三浦文学が与えた影響の研究  星野富弘ほかの著名人、文化(韓国ドラマへの影響)

*三浦光世、前川正、伝記小説の人物、…八柳洋子ほかの人物研究

*注釈的研究  文学散歩研究、歴史的注釈(ex.戦時中の教科書、戦中戦後の結核ほか多数)、三浦文学に出てくる歌、三浦綾子と病気、健康法、三浦家の衣食住、三浦夫妻の交友関係(文壇、出版社、キリスト教界)、家系図親戚等、旭川六条教会研究、三浦商店、三浦綾子演劇史、テレビの時代と三浦綾子

*文学研究  俳句、詩、創作ノート、原稿